AniPAFE2018参加論
初めましての方は初めまして、Kamroと申します。去年に引き続き今年もAniPAFEに参加させていただきました。今回のAniPAFE2018に参加した一作目のこちら
「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」という長いタイトル、略して「すかすか」なのですが、これについて何か書いてみようかなという所存です。とりあえず最初に...
すかすかはいいぞ!
去年アニメを見て大変感銘を受けてしまいまして、そしてそのままの勢いで原作を買ってしまった...
読み終わった瞬間「これはMAD作るしかない!」と思い制作開始したわけなのです。
そしてBMさんがすんばらしい”すかすかMAD”を上げていますのでこちらも大変オススメです。
3巻までがアニメの内容になっており、その第1部が5巻で終わるので是非是非そこまで読んでみてほしい!
さて、今回作るにあたってこちらの作品をリスペクトしております。
2017年MADMAXのかざみさんの作品です。
5分近くある静止画MADですが見てて全然飽きない!曲も良い曲なんですが、素晴らし構成と気持ちのいいモーションで一目ぼれってやつですね、やばたにえん!
ちなみにそのかざみさんはこんなツイートを。
死にかけで作ってところ、参考にされると悶え死ぬので遠慮いただきたい()
— かざみ (@Kzm_Alice) 2018年8月31日
どうやら死にかけで作っていたらしいです、大変参考にさせていただきました()
曲は前々から「There is a reason」を何かに使おうと思っていたところに、このMADが投下されてしまったのでさあ大変!必然的にリスペクトしてしまいました。すかすかの雰囲気にもあってるなと思い今回使いました。
他にもリスペクトしている作品がありますがそれはまた後ほど。
ではでは自分の作品についてですが...製作期間は実質的に3か月とちょっとです。
今回の使用曲、2番とCメロをカットして「1番Aメロ→1番Bメロ→ラスサビ」と繋げましたが、ご存知の方はわかると思いますがこの曲は1番と2番で曲の雰囲気?が若干違います。
自分はフル尺で作る気力がなく、最初は「1番→Cメロ→ラスサビ」という3分の尺で作って5巻の内容まで入れたいなと思ってましたが、なんだかんだ制作が遅れて「無理だな!」という結論にいたり...
結果、今回はアニメ放送分の3巻までの内容で作ったのですが、もともとあんなに静止画を動かす予定ではありませんでした
BMさんの作品は動かさずとも素晴らしい構成力と表現力から成り立っていて、今回はそんな感じのものを目指そうかなと思っていましたが...
どんどん完成が遅れていくぅ
↓
完成が8月くらいになりそう?
↓
AniPAFEに出すか!
こんな感じで参加を決めました。
そしてAniPAFEに出すからには当然ランクインを目指しますが、やはり「ほかの作品との差別化」をしないと埋もれてしまうわけです。
自分の作品、どこで他と差別化できるのかと考えると...
静止画を動かすしかないじゃん!?
という結論に至りました。無駄に時間がかかりました。
では肝心の中身についてちょこっと解説...
最初のところ
ここで三人の少女を、
体全体を下に移動させながら、頭は上を向かして髪の毛を動かしてます。涙はカスタムフレアで表してます。
ここで、じつはAviutlは下のような、グループ制御をさらにグループ制御するという事ができません。
こうしたい!でも下のようになる...
そのためrikkyさんのボーン制御を使ってます。機能はグループ制御と同じです。詳しい使い方はrikkyさんのHPをご覧ください。
”親”を設定し、そして”子”を設定します。すると、例えば親を動かすと同時に子も動くという感じです。グループ制御の重ね掛けをしたい!みたいなときに使います。
今回は頭に”親”を設定し、髪の毛とカスタムフレアを”子”に設定し、そして体とそれらをグループ制御で動かしました。
0:17~
ここもゴリゴリに動かしました(当初動かす予定はありませんでしたねーw)
(そしてしばらくはかざみさんを意識したイージングの編集してます。パクリです)
今回こんな感じのグリッチ
を結構使ってますが、
使用スクリプトは主にcrushJPG・本当のブロックノイズ・ハーフトーンTとグリッチの素材を、重ね掛けしたり合成方法を色々変えたりして作ってます。Aeみたイな感じにしたいなと思ってやってみました。
0:45あたりと0:50あたりで、また動かしてます。
ここの子供たちのところはもともと動かす予定でした。下のような感じに切りとってます。面倒くさかったです。
ここからサビ前まではキレ~~なイージング・表現を目指してやりました。カスタムフレアをバンバン使ったりと。
サビまではしっとりとした感じで、サビからはゴリゴリにしたかったのでシーン切り替えなどが多いです。
1:11~
クトリの髪の毛の色が変わるシーンは作りたかったんです
1:15~
クトリの脳がどんどん浸食されていく感じを出したかったです。言葉を鎖みたいに表現してノイズと煙を若干加えてます。(被写界深度ちゃんとつければよかった...)
1:20~
クトリが危機的状況みたいなところを、使用してる剣が砕ける感じで表現したかったです(実際は砕けてない)
X軸回転とX軸方向の移動は直線運動、Y軸方向は適当な加減速移動にして疑似的に物理演算してるようにみせました。高校物理で習うアレと同じです。
1:27~1:30はただただ気持ちの良いイージングを目指して動かしてました。回転職人みたいに画像回転させたりなどなど。
1:31~
ここの、床に絵がたくさん並んでいるシーンは、
またかざみさんの作品ですが()、こちらの1:35~あたりに似たようなシーンがあります。リスペクトしてます。モーションブラーの値をMAXでかけたのでめちゃくちゃ重かったです。
1:35
このセリフはなんとしても入れたかった...!!
クトリは知らないうちに世界一幸せな女の子になれていたわけですね...
そして1:37~
ラスサビですね。ここは疾走感出してぐわ~~と作りたかった!ということで
ぐんま先生こちらのMAD参考にしてます。
このAB!MAD最高なのでぜひ。曲もクアイフだから良いよ!
そして2:48~あたりからの部分をリスペクトしてます。結果、気合い入れて1フレームに魂込めすぎたせいでぐっちゃぐちゃになりました:)
1:39
ここはrikkyさんのパーティクルRで作ってます。
数値だけでなく移動方法とかもいろいろ変えているので、詳しく知りたい方はげ~むばか氏のチュートリアルをどうぞ。↓
https://www.youtube.com/watch?v=KSiGymv8u5g&index=27&list=PLGNODuCCJ9pqmEFZnwHMY1dh044SYaH5a&t=0s
そしてラスサビ最後
クトリに「ありがとう」と言わせて砕け散らせました。クトリ~......
Aeには標準プラグインで、このような感じで砕け散るものがあるのかよくわかりませんが、Aviutlにはこのようなスクリプトが見あたらなかったのでこちら
月火さんのグリザイアの果実の、1:48あたりをとりあえず真似しました。
この作品も大好き!是非
ここの部分ですね(マルパクリ)、こんな感じのを再現したいと思ったので、
斜めクリッピングつかってゴリ押ししました。(それ以外に思いつきませんでしたw、スクリプトあればご教授を)
1:50~
そしてサビが終わってからゆったりとした曲調の部分
ここで小さいクトリのような存在を登場させますが、ここで目のアップを瞬きさせたかったのですが、Aviutlではどうしても瞬きがうまくできなかったため泣く泣くLive2dを立ち上げました。
Live2dというものは静止画を動かすソフトです。まず切り抜いた髪の毛や目、口、頭などなどに動かすためのパラメータをつけ、そしてそれらを動かします。
操作方法を覚えることも大変でしたが、Live2dを使う際に面倒くさかったことは、画像をPSDファイルに変換しないといけないということでした
私はアドビユーザーではないのでフォトショを使わないため、画像はすべてPNG(JPG)で保存してますが、Live2dはPSDファイルを読み込ませないといけません。そのため、GIMPでPNGを再びPSDで再保存し、それらを組み立ててからLive2dに読み込ませるという面倒くさいことをしました。(ほかの方法あれば教えてくだされ...)
こんな感じ。面倒くさいです。
ほんとは黒目や白目、まつげなどなどもっと細かく分けるらしいですがまた面倒くさいのでしてません。
そしてこの後でもLive2d使用しました。
ここも最初Aviutlで動かそうと思いました。ま~ぁ結局のところ動かせはしましたが、瞬きの精度がダメ、ということでLive2dを立ち上げました....。
そして最後
私の場合、毎回MADを作るときには最初と最後のイメージがしっかり出来上がっています。制作当初からこんな感じで絞めたかったので満足なのです。
以上長ったらしい文章読んでいただきありがとうございました。解説部分でよぐわがんね!みたいなとこあれば質問でも何でもしてください。
すかすかは最高なのでぜひ読んでもらえると嬉しいです(特に5巻最後は......ウゥ...)
ちなみにAniPAFE2作目に
ユーフォMAD出してますので良ければ是非。二年生編が待ち遠しいな!
以上です。最後に、AniPAFE参加者の皆様・運営の皆様お疲れさまでした。去年はよくわからず参加しましたが、今年は去年よりいろんな作者さんを知っていることもありかなり楽しめました。ありがとうございました。
また今度書く機会があればノシ